Toru Sasaki November 04, 2025
過去2回と決定的に違う3つの理由を徹底解説
「半減期の1.5年後に必ず暴落する」という法則をご存知でしょうか?
過去2回、この法則通りにビットコインは下落しました。だから今回も同じ…と考える人が多いのですが、ちょっと待ってください。
今回は決定的に状況が違うかもしれません。
ビットコインには4年に一度、マイニング報酬が半分になる「半減期」というイベントがあります。
そして過去のパターンを見ると、半減期から約1.5年後に価格がピークアウトし、その後約1年間の下落調整が入るという法則性が見られてきました。
📅 2024年4月20日の半減期で計算すると…
この法則に従えば、そろそろ天井をつけて下落に転じる…はずなのですが。
今回の半減期後、ビットコインの年間新規発行率は0.83%まで低下しました。
一方で、ウォレットの紛失などで失われるビットコインは歴史的に約2%とされています。
💡 つまりこういうことです
毎年2%が失われているのに、新しく生まれるのは0.83%だけ
→ 実質的な供給量は年間1.17%ずつ減少
人類史上、まともに機能してきた通貨の中で、これは初めてのことです。
金(ゴールド)でさえ、価格が上がれば新しい採掘方法にチャレンジできるため、供給が増える余地が残っています。でもビットコインは違います。供給の上限は2100万BTCで確定しており、これが増えることは絶対にありません。
過去2回の下落局面を詳しく見ると、ある共通点が浮かび上がります。
長期金利が上昇していたタイミングだったのです。
米国20年債の価格が下落(=長期金利が上昇)すると、リスク資産全般に逆風が吹きます。ビットコインも例外ではありませんでした。
📈 では今回はどうでしょうか?
ここから長期金利が急上昇するには、FRBがサプライズで利上げするしかありません。でもそれをやったら経済が大混乱に陥るのは目に見えています。
これが最も明確な変化かもしれません。
過去2回の半減期1.5年後のタイミングでは、FRBの資産残高が前年比でマイナス成長になっていました。つまり市場から資金が抜かれ続けていたのです。
🎯 2024年10月29日、FRBが重要な発表を行いました
「保有する証券の総額の削減を12月1日に完了する」
→ QT終了が確定
2024年12月以降、FRBの資産残高は増加に転じることが確定しています。過去2回とは正反対の環境です。
ゴールドは4,000ドルを超え、半導体指数もNASDAQも日経平均も最高値を更新している中で、なぜビットコインだけが11〜12万ドルで停滞しているのでしょうか?
答えは「OG(初期投資家)の大量売却」です。
11ドルや12ドルでビットコインを買った人にとって、現在の価格は1万倍のリターンです。利確したくなるのは当然ですよね。
⚠️ 重要なのは、機関投資家や企業は売っていないということ
長期的な需要構造は崩れていません
正直に言えば、将来のことは誰にもわかりません。
上がるかもしれないし、下がるかもしれません。
でも、少なくとも言えるのは、「過去2回下がったから、今回も同じように下がる」という単純な思考停止は危険だということです。
もちろん、保有しているビットコインを売却するのは個人の自由です。それは利確という立派な戦略ですから、何の問題もありません。
でも、「下落サイクルが来るから」という理由で新規の売り(ショート)を仕掛けるとか、買い増しのチャンスを完全に見送るというのは、少し慎重になった方がいいかもしれません。
そして現在の価格の頭打ちは、OGによる利確売りが主な要因と考えられます。構造的な需要の崩壊ではありません。
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