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ATRインジケーターで利食い?
読者の方から、「インジケーターを使って利食いをするには、どうしたらよいのか?」という、素晴らしい質問を頂きました。
トレードで一番難しいのは利食いです。この記事ではATRインジケーターを使って利食いの地点を見つける一つの方法を紹介します。
「プロのトレーダーの方々は、エントリーの際、またはエグジットの際、どれだけの複数のインジケーターを使って、その判断を下しているのでしょうか?….(多く使えば良いとは思いませんが。….)また、ダイバージェンスに引っかからずに済むには、複数のインジケーターの組み合わせで、その判断を行っているのでしょうか?そして、もし確度の高いインジケーターの組み合わせがあれば、お聞きしたいです。どうぞよろしくお願いします。」
実は、、、
私自身も含め、インジケーターをほとんど使わないプロトレーダーが結構います。インジケーターやオシレーターは過去チャートの終値を拾って何らかの平均値を出して表示したもので、将来の値段は教えてくれないのです。
さらにインジケーター最大の弱点は、今動いているローソクが閉じるまで、値が確定しないことです。「ゴールデンクロス」などはその典型で、ローソクが閉じる前に2本の移動平均線がクロスしたと思って飛び込んだのに、閉じてみたらクロスしていなかったというオチがついたりします。
私自身が唯一利食いの地点を算出する参考に使うインジケーターは、日足のATRです。Average True Range 「真の値幅平均値」とでも訳せますでしょうか?
日足ATRに限定しているのは、一日のうちでトレードの時間帯によって値動きが違うためで、それより下の時間足で値を見ても意味が無いためです。
このインジケーターは、過去それぞれのローソク最高値と最低値(H&L)の値幅を平均値として表示したものです。例えばユーロドルでATRの14日設定では、2月25日現在122pipです。
つまり、次の日の相場はオープンから122pip動けば、だいたい一日分の相場は終わりだから、そろそろ利食いが必要だということが分かるわけです。
仮にATR幅の7割を利食いの場所に使うとすれば、122pip×70%=85pip。EUR/USDの終値は1.3445。つまり2月27日の指標としては、ロングなら1.3445+85pip = 1.3530。ショートなら1.3445 – 85pip=1.3360を一つの利食い地点として考えることができます。
このATRインジケーターの良いところは、前日の終値が確定した時点で翌日のトレード戦略に「確定値」として使えることです。
実際にトレード戦略を立てる時には、このATRから算出した利食い地点の他に、主要なピボットポイントやフィボナッチ数列、過去のSRゾーン等を確認します。
こうしたトレードに至るまでの一連の流れと利食い地点を探る具体的な方法は、「迷いが晴れるトレーディングガイド」で詳しく説明をしています。
相場分析には「何か一つの絶対正しい方法」が存在するわけではありません。苦労して立てたトレード戦略でも裏切られる事は度々あります。それでも自分の相場戦略を事前に立て実行し続けることで、結果的に収益率の高いトレードができる可能性が高くなってきます。